ワンマンで成果を出していたビジネスリーダーが自分軸でチームマネジメント

ワンマンで成果を出す→「チームの力を引き出す」リーダーとして成長の軌跡

平本式卒業生インタビューvol.20 冨士原章博さん

回は製薬メーカーで活躍する冨士原章博さんにお話を伺いました。(聞き手:平本式執行役員・中田)

冨士原 章博さん(たこちゃん)
製薬メーカー/会社員


新卒から一貫して勤務している企業にて、13年MRを経験した後に営業担当者のスーパーバイザーを経験。現在は営業担当向けの研修を行う。プライベートでは5歳と3歳の子育てを行うよきパパ。

独学で掴んだ「育成のプロ」としてのキャリア

中田

本日はよろしくお願いします!
早速ですが、現在のお仕事や役割を教えてください。

冨士原さん

製薬メーカーの営業本部にて営業担当向けの研修をおこなっています。新卒から同じ会社に勤めていまして、13年間MRとして全国勤務、その後営業推進部で営業活動の支援やスーパーバイザーを行なっていました。

 

中田

正にこの領域における「育成のプロ」ですね!

冨士原さん

ありがとうございます(笑)
ほぼ独学でしたが、私が営業担当のMR時代にトレーニングをしてくださった方がすごく輝いて見えていて。私もいつかそのポジションをやってみたい、という憧れがありましたね。

中田

どんな方だったんですか?

冨士原さん

私が知らない知識を教えてくれるだけではなく、「お前だったらもっと成果を出せるだろ!」と私の潜在能力を引き出そうと関わってくれたんですよね。実際に成果を出すこともできました。

何より、その人たち自身がすごく仕事に対して前向きにチャレンジしていたんです。自分ごととして仕事を捉えていたり、大変なことも楽しんでいる姿に刺激を受けました。

 

大学院進学しながらも、会社に認めてもらえない不満が募っていました

中田

順調なキャリアに聞こえてしまうのですが、平本式に来る前の課題は、どんなことだったのですか?

 

冨士原さん

色んなことが重なっていました。キャリアを見直すきっかけがあり、転職を考えたり。自分のキャリアを活かすためにMBAの勉強をしようと大学院にも通っていました。

以前の私は、新しいことにチャレンジしようと上司に色々意見するものの、私は自分の意見をはっきり伝えるタイプで、反発しあうことがよくありました。責任感から仕事を背負い込んで、ワンマンで成果を出し続けてきましたが、同時に、上司や会社から認められていないという不満がありました。

ただ、 家庭環境の変化があって、5歳と3歳の息子たちの子育てにも時間を確保しなければいけない、今までより短い時間で同じ成果を出さなければいけない、という状況に追い込まれてしまいました。「自分にも人にも厳しいスタイル」から変化する必要性が生じていたのです。

 

心理的安全性が高まるコミュニケーション

中田

そんな状況の中、参加されてみてどうでしたか?

冨士原さん

仕事が楽しくなりましたね!まずは自分自身がメンバーへの伝え方を工夫していきました。

元々意見を率直にいうタイプなのですが、これが良い、という評価を言うよりも、自分はこう思っています、なぜなら…という言い方に変えました。自分の考えと人の考えの違いを認め、良い・悪いの評価はその人が持っている軸によって違うということが理解できるようになったからです。
相手の意見に対しても「その考えは自分にはなかった!チームのアイデアや発想が広がってありがたい!」というように、みんなで作っていくプロセスを進めることができるようになりました。

日々の雑談やミーティングで、平本式で習ったコミュニケーションを愚直にを繰り返せば繰り返すほど、メンバーも変わっていきましたね。

中田

どのように変わっていったのですか?

冨士原さん

メンバーの一人に、以前は、自分の意見を言わない女性がいたんです。
正しい発言をしなければと慎重になりすぎてしまうところがある方でしたが、気軽に意見を発言できるようになり、本人も「意見を言えるようになりました、私!」と言っていました。

職場のチームで心理的安全性を高めることができていたんだと思います。上司も、そのことを喜んでいました。

 

人を頼ってチームの雰囲気が劇的によくなりました

中田

たこちゃん(冨士原さんの愛称)の人への目線は変わりましたか?

冨士原さん

元々私は仕事を抱えるタイプだったんです。自分の成果を認めてもらわなければいけないと思って100%の完成度に自力で高めなければいけないと思って仕事をしていました。
今では、最初からメンバーに「どう思う?」と頼れるようになりました。メンバーも「もっとこうしたら良くなりそうですね!」とどんどん意見をくれるので、1人でやっていた時以上に短時間で完成度も高まっています。

 

中田

スピードも上がり、心理的にも楽になっていったのでしょうかね?

冨士原さん

はい、圧倒的に1人で悩む時間が減りましたね。本日もチームで振り返りのミーティングをしていて、去年はこんな連携なんてなかったですよねという話になりました(笑)

 

反論してくる人とも腹を割って話せるように

中田

他に印象に残っていることはありますか?

冨士原さん

上司たちに、自分の気持ちや考えを腹を割って伝えることができた場面が印象に残っています。

ある時、メンバーや上司とアイデアを出し合って、チームとして作ったアイデアのプレゼンを上長に行うことになりました。このアイデア良いよね!と盛り上がり、メンバーと想定問答も準備して、プレゼンは私ですが、上司にサポートを頼んでいました。

ただ、上長は私の意見を真っ向から否定し、上司はサポートしてくれなくて…。

 

中田

それは大変でしたね…。

冨士原さん

はい。指摘されたことへの納得感もなかったので、以前の私でしたら、喧嘩腰で言い合いになっていたか不貞腐れていたと思います。そういうことがあると、イライラした不満な気持ちを引きずっていたでしょうね。

でも、そのプレゼン後、「本当はどんな状態になればいいのか?」をしっかり考えたうえで、あなたの発言で私はこんな気持ちになった、そして上司も色んな気持ちがあったんだろう、その気持ちや考えを、よかったら聴かせて欲しいという姿勢で話すしかないと考えアポを取りました。

翌日設けられた上長との話し合いの場面では「部長の発言で私は傷つきました、仕事が好きなのに仕事に集中できない日々が続いて辛い…そして、私の意見としては…」と感情的にならずに伝えられたんです。

そうすると上長は涙を流しながら「そんなつもりじゃなかったんだ」と謝ってくださり、発言の経緯を話してくれました。

感情的にならずに話し合う機会が持てたからこそ、本音を伝え合い、前向きな議論と気持ちになることができました。

 

中田

ついつい、喧嘩したり、我慢して泣き寝入りしそうな場面で、しっかり伝えられたんですね。
仕事と子育ての両立の忙しい中、クラスに参加し実践に取り組むのは大変だったのではないでしょうか?

冨士原さん

クラスは欠席も多かったのですが、すべての内容を録画で視聴することができたので、無理せず参加することができました。土日のクラスを欠席したときは、録画を見た上で自主勉強会に参加して練習時間を確保しました。

せっかくの機会なので、習って慣れろという感じで、実践はどんどん試してみました。

ビジネスはうまくいっているけれども、本音では人付き合いが苦手だった自分

中田

今日は、貴重なお話をたくさん伺うことができて、本当にありがとうございました。

最後に、この記事を読んでくださっている方へメッセージをお願いできますか。

 

冨士原さん

そうですね、実は私自身、小さい頃から人間関係やコミュニケーションに苦手意識があって…。

 

中田

そうだったんですか?!

冨士原さん

はい。(笑)
私と同じように、ビジネスで成果は出せるけれども、本音では人付き合いが得意じゃないと思っている人に、ぜひ平本式で心理学とコミュニケーションを学んで欲しいです。

違う価値観をぶつけてどちらがいい、と議論をするのではなく、皆がどうなったら良い?共通する部分ってこういう部分、じゃあ優先しようという議論の組み立て方で進めると他の人の価値観を邪魔せずに自分の価値観を満たすことができるんだとわかってきました。

チームでの成果をあげたい人がステップバイステップで学んで身につけることができる。機能的で再現性のあるスキルの体系化を学べます。さまざまな専門性をお持ちの方にオススメしたいと思いますね。

 

 

writing by Takaaki yasui

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